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| インテル逃走中** [PR]× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 高校1年・・8「あ、ラッキー。ミチルいいカード持ってんじゃん。」 「ああ・・千石にあげたら悲惨なのしか残ってないよ・・」 「キヨスミがジョーカーもってんぬ?」 「え?ジョーカーなんか持ってないよ?あっくんは?」 「・・俺も持ってねえ。」 4人の視線が自然と穂波へ向けられた。 「ははは。なんかジョーカーがいっぱい来ちゃったみたい。」 胡散臭い笑みはいつもどおりだ。 ここは1-4の教室。 しかし今は数名しかいない。 他の生徒は皆、体育館かグラウンドに集合しているはずだ。 なんせ今日は球技大会だからだ。 運動部の5人は引っ張りだこのはずだが、軽くあしらい最低限の試合だけ でて教室へ戻ってきていた。 なんてったってメンドクサイ。 教室に戻ってきて、暇だからと千石がトランプを持ち出したことにより大富豪 をやることになったが、 カードが一組ではつまらないとのことで、クラスメイト の机に無造作に置かれていたトランプを拝借して、104枚+4枚のジョーカ ーでの大富豪が行われることになったのだ。 大富豪になった回数が一番多い人が、皆から何かを奢ってもらえるという ルール付きでスタートし、1回目は見事千石が大富豪(大貧民は福士)と いう所で冒頭のやりとりに戻る。 「キヨスミやっけーんじゃない?」 福士から順番にカードを出していく。 「へーきへーき。俺、運いいし。2とかいっぱいだもんねー。」 8で流した穂波の手がピタっと止まる。 「ん?どしたの?」 顔はいつもどおりニコニコだ。 いやな予感がする。 「いやーキヨには悪いことしちゃうなあ」 そういって出されたのは10のカードが4枚だった。 「・・都落ち確定だな」 亜久津の囁きは妙に教室に響いた。 その後20回ほど大富豪は行われたが、なぜか良いカードを引き続けた 穂波の圧勝で幕を閉じた。 千石は福士よりも大貧民の回数が多く、一人落ち込んでいると 亜久津が運使い果たしたんじゃね?などと余計なことを言い出した。 じゃあ何かおごってもらおうと学食に向かおうとすると、いきなり教室に 一人の生徒が息を切らしてやってきた。 「お前らこんなとこにいたのか。」 「早坂じゃん。どしたの?」 なんでもないことのように千石が言うと、早坂は呆れたような表情をし はあ、とため息をついた。 「どしたの?じゃないよ。次さ、先生対一年でバレーなんだけどさ、 深津さんがでてるんだよ。」 「うん。で?」 「深津さんがお前ら出してって言ってきたから、言うとおりにお前らの名前 でメンバー表出してきたよ。後よろしくね。」 ひらひらと手を振りそのまま早坂は去っていった。 教室には唖然としたままの4人と、なぜかやる気になっている穂波だけが 残っていた。 ネットを挟んで向こうのコートに満足そうな表情の深津が立っていた。 それを納得できない、と最後まで体育館の隅にへばり付いていた平古場が 不幸にも、センターを勤めることとなり、同じくセンターを勤める深津と目の 前で試合することになってしまった。 しかしもう腹をくくったのか、今は真剣な表情で対峙している。 そしてそれは他のメンバーも同じだった。 「ああ、君たち5人が相手か。行事ごとに熱心なのはいいことだな。 感心、感心。」 「・・白々しい」 亜久津は囁きと共にサーブを放った。 日頃一緒にいるおかげか、何気に5人の連携は息ピッタリだ。 部長を長年務めてきたためか、福士の掛け声を中心に(本当に 意外だが)試合は生徒側優勢で展開していく。 「俺たち、ついに深津さんに勝てるかも!!」 「ああ、もう少しやっさー!!」 千石と平古場が希望をもって試合を続けようとすると、先生チームが タイムを取った。 「秘密兵器に参加していただきましょう。」 深津がそういうと、体育館の扉が開かれた。 そこにはなんと校長が立っていた。 「大田校長、お願いします。」 そういうと校長がゆっくりとコートに立った。 かわりに体育科の先生がひとり抜ける。 唖然としてその光景を見ていたメンバーに向かって、校長はニヤっと 笑い羽織っていたジャケットを脱ぎ捨てた。 ワイシャツの腕をまくると、そこからは美しい筋肉が浮かび上がって いた。 「全力で戦わせてもらうので覚悟するように。」 わけがわからない、と言いたげな表情を千石がしていると、まわりで 見ていたクラスメイトの田崎が思い出した、と言葉を漏らした。 「校長、春高の全国大会でてる選手だったはずだよ。確か職員室の 前に写真が張ってあったはず・・。」 「・・まじで?」 選手だったからって若いのには適わないよ、だのお前らは強いから 平気だの身勝手な発言が外野から聞こえてくる。 それにチッと舌打ち亜久津がサーブを放つ。 しかし予想通りに、キレのいいサーブは目の前の校長に見事に吸い 込まれていくのだった。 「あーーー、腕いてぇ」 「わんも。腕があがらねーらん。」 放課後、部室にいる一同だが、皆練習に向かおうとはしない。 先ほどのバレーのせいでかなり疲労がたまっているからだろう。 千石と平古場は仲良く机に腕を広げて倒れこんでいる。 腕が痛いのは他のメンバーも同じようで、亜久津も手に力が入らない のか、グリップを何度も握りなおしている。 「しっかし校長さんやばかったね。」 千石の一言に皆、先ほどのことを思い出したのか更に空気が静まりか えった。 体力に自信があったこのメンバーが、たった一人のおじさんに翻弄され ボロボロになって試合は終了したのだ。 無責任にも生徒からはブーイングの嵐。 満足そうな校長のうしろで、深津がニヤリと笑ったのを皆見逃さなかった。 「もう、絶対いつか校長を・・」 「私をなんだね??千石くん」 その声にバッと4人は振り返った。 そこにはなぜだか校長が立っていた。 扉を開けた気配もない。 これは只者じゃないと、4人は冷や汗が止まらなかった。 「何か御用ですか?」 いつもどおり、そんな校長にニコニコとして穂波が問いかけた。 こいつらはきっと同じ属性なんだろうな、と亜久津はどこか冷静な部分で 考えていた。 「君たちのことは深津くんからよく聞いていてね、ちょっと気になったんで 遊びにきてみたよ。」 「遊びに・・ですか・・。」 どこか青ざめた顔で千石は声を出す。 顔が引きつっているのは最近ではよくある光景だ。 「部活は、楽しいかね?」 急に校長は真面目な顔で問いかける。 その変化に一瞬、返事が遅れてしまったが、千石がはい、とだけ こたえた。 すると校長はにっこりとして(正直恐い)それはよかった、と漏らした。 「最近、深津くんが楽しそうでね、どんな子達がいるのかと思って いたんだが、君たちみたいな子でよかったよ。・・深津くんを頼むよ。」 そういい校長は部室の扉を開き出て行ってしまった。 部室に残った5人は校長の残した言葉になんともいえない気分に なっていた。 深津くんを頼む。 それが何を意味しているのかわからなかった。 「・・深津さんって、どうしてテニス部をやりたかったのかな?」 千石の問いかけに、こたえるものは誰もいなかった。 やべ終わりシリアスになってしまった。 無理やりな展開の話になりました。 PR COMMENTSCOMMENT FORM TRACKBACKSTRACKBACK URL | |